錆びを落としてみたらどうか

雨が降ると思ったので家にデジカメを置いて出勤。こういう時に限っていい雲が出る。まあ、今日はちょっとバタバタしたので、結局撮る暇はなかったのだけれども。ただ、勘は鈍ってるよな。
祖父の形見であるF-1に触れてみると、かなり腕が落ちていることがわかる。デジタル一眼レフを購入するにあたり(まだ買えるかどうかもわからないんだけど)、少しでも鈍った感覚を取り戻しておきたい。
思えば、祖父にF-1を譲ってもらった時、最初は、一眼レフカメラの機構については全く知識がない状態で、絞りを1段階づつ変えながら(シャッタースピードは弄らずに)同じ被写体を撮影して、当然、絞りを絞れば画像は暗いものとなるわけだが、できた写真を比較しているうちに、ピントの合い方に違いがあることに気付いた。暗い(絞りを絞った)写真の方が、ピントの合う距離が長い。後に、それが被写界深度と呼ばれるものであることを知った。それからは、ノートを一冊買ってきて、シャッターを押すごとに、絞り、シャッタースピードなどを記録するようにした。後には、使ったフィルターの種類とか、もっといろいろ記録して、後で現像した写真と撮影データを見比べた。
デジカメを購入してからは、いつの間にか、撮った写真をその場で確認して、それで満足するようになってしまった。撮影データも勝手に記録されている。それではやっぱりダメなんだよね。メモを取ることによって頭に入りやすくなるんだよね。能動的というかなんというか。
身についていたはずのものが、いつの間にか、単に理解しているだけのものになってしまう。
自分のカメラの原点は一眼レフだった。でも、一段階ステップアップした原点に返りたい。錆びが表面だけで中身が腐ってなければいいけどね。