ミシェル・ペトルチアーニを観る

「Live In Concert」1998年2月8日、ドイツでの実況録音。
優しく、雄雄しく、楽しく、響くペトルチアーニのピアノ。その音色は、時には、宇宙空間を浮遊し、時には格調高く、時にはロマンティックに、時には牧歌的に、カラフルに彩られる。
アンソニー・ジャクソンは、エレクトリックベースでハミングする。
スティーヴ・ガッドこそ、偉大なるドラムの職人。そのスティック捌きは、聞く者の心臓の鼓動をも、音楽にシンクロさせる。
そして、やがて、静寂の中にそっと消え行くピアノ。永久に鳴り止まぬ拍手と歓声。そして、止めることのできない涙。
溢れ出る涙は気にしてはならない。ただ、独り、スタンディングオベーションを送るのだ。
国内盤は「ライブ・イン・コンサート