続き

http://d.hatena.ne.jp/thedia/20050522/1116715676の続き。
バイクのすり抜けがなぜ危険かというと、前方を走る車が、常に後方のバイクの動きを把握しながら運転するのは不可能だからだ。だって、後方確認や、歩道やわき道の確認は、頻繁には行わなくてはならないんだけど、常に全てを確認しながら走るには、目玉が20個ぐらい必要。例えば、自分の進行方向の道が混んでいて、対向車が右折待ちしていたり、対向車線が右折待ち渋滞になっていたりする時、対向車に道を譲ってあげたりするんだけど、対向車に譲る時って、後方確認のほかに、歩道の確認もしなきゃならないわけ。歩道と車道の間に植え込みでもあって、歩道の状況が確認しにくい場合もある。ミラーには死角がある。常に後方のバイクの動きに注視できるわけがない。その間に、後方にいたバイクがすり抜けしてきたらどうなるか。
バイクに限らず、基本的に、後ろを走っている車両が、前を走っている車両の動き、前方の道路状況に注意することが大事。なぜなら、自分の車両の進行方向の状況確認は、後方確認よりもずっと楽に出来るからだ。もちろん、前を走る車両が後方確認を怠っていいわけはあるはずもない。ただ、完璧な後方確認はかなり難しい。それに比べれば、前方確認はより完璧に近くこなせるはず。誰にでも、運転中の判断ミス、操作ミスはあるものだ。それをフォローして事故を起こさないように出来るのが後方の車両(と対向車両)なのだ*1。運転は助け合いだよ。私だって、何回も、他の車に助けられたことがある。
ちなみに私は、自分の車の後ろに二輪がいて、道が混雑している場合などは、できるだけ安全なポイントで道を譲るようにしている。先を急ぎたい気持ちはよく解るし、それが事故を招きやすいこともよく解る。もし、交差点付近ですり抜けされたら、それこそ事故発生の可能性が高まるからだ。事故が起きなければ、みんな幸せになれる。
二輪を良く使う人と四輪を良く使う人とが、交通マナーについて議論すると、相手の批判、相手に対する要求のみに終始してしまい、なにも進展しないことが多い。それがすごく残念。

*1:車両同士の事故の場合